滋賀工場では、TOTOグループとしては23年ぶりの衛生陶器工場となる新西棟が2012年2月より稼働を開始しました。世界最新の設備を備えるとともに、環境配慮にも取り組み、TOTO GREEN CHALLENGEのシンボリックファクトリーとしての役割も担っています。ここに、その全容をご紹介します。

新西棟の概要

総投資額 約125億円
建築面積 12,544m2
生産品目 腰掛便器
生産量 36万個/年
生産品目
ラインナップ

省エネ型の最新式トンネル窯

製品を焼く窯は、燃焼効率の高い最新式のセラミックファイバー窯を採用しています。製品は、長さ111mのトンネル窯の中で約15時間かけて焼きあげられます。製品を冷やす過程で発生する排熱は、窯の燃焼エアーや乾燥室の熱源として再利用しています。

 

熟練作業の自動化

便器の成形や施釉の工程は、熟練の作業員の技術が長年にわたって継承されています。新西棟では、これらの技術を搭載したロボットを導入し自動化することにより、作業員の経験年数に関係なく均質な製品を作れるようになりました。
なお、成形品の仕上げ作業や検査工程については、今でも作業員が手作業により丁寧に行っています。

生産体制の効率化

製品一つ一つに付けられたバーコードと、製品を乗せてラインを移動する台に付けられたICタグにより、製品の生産状況をリアルタイムで把握し、無駄な在庫を減らすことによって生産効率化を図っています。
また、製品の手配変更にも柔軟に対応するために、成形用の型の交換作業を自動化し、従来は約2時間かかっていた作業を18分にまで短縮しました。
これらの最新設備の導入により、世界でもトップクラスの生産性を実現しました。

 

工場全体での環境貢献

新西棟の外壁には「ハイドロテクトカラーコート」を塗布しました。ハイドロテクトは、自動車や工場などの排気ガスや排煙に含まれる窒素酸化物を建物の外壁表面で除去し、空気を浄化します。新西棟全体で、乗用車約650万台分に相当する窒素酸化物を浄化することが可能です。

 

また、太陽光発電パネルの設置やLED照明の採用などにより、工場全体で省エネルギーに努めています。これらの施策と、窯の省エネルギー化により、新西棟では従来の工場と比較してCO2排出量を約40%削減しています。

 

工場見学への配慮

新西棟内のトイレは、工場見学に来場されたお客様が実際に商品を体感できる「体験型ショールーム」として位置づけています。そのため、5ヶ所あるトイレはすべて異なるイメージでデザインされており、トイレのみの見学も可能です。また、棟内に2ヶ所設置された多機能トイレは設備を左右対称に配置し、車椅子使用者やオストメイト、お子様連れなど、さまざまな方に対応できるよう、ユニバーサルデザインにも配慮しています。
さらに、ものづくりの流れがわかりやすいレイアウトや、安全に見学できる広い通路など、工場全体が工場見学を意識したつくりとなっています。

おかげさまで、新西棟の工場見学は多数のお申し込みをいただいております。
工場見学をご希望のお客様は、 こちらより申し込み方法をご確認ください。

世界最新の衛生陶器工場を、ぜひ皆様ご自身の目でご確認ください。